スパークプラグ
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エンジン回転させる第一歩は、スパークプラグ(点火プラグ)が放電してガソリンに着火し、爆発させてクランクピストンを押し下げることから始まります。しかし、点火系統は、ものすごく膨大な電力を必要とし、ピストンサイクルの点火タイミングに合わせて正確に点火させねばなりません。
ここでは、どんな仕組みで高電圧を作り、点火システムが成り立っているか順を追って説明していくことにします。
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<点火コイルでスパークプラグを放電可能にする高電圧を作る>
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クルマの標準である12Vの電圧ではスパークプラグを放電・着火させる程の能力がほとんどありません。つまり、スパークプラグを着火させるには、それなりの高電圧が必要になってくるワケです。
この役割を担ってくれているのが「イグニッションコイル」と呼ばれる部品です。
まず、左図を見てみましょう。
これは一般的なイグニッションコイル(点火コイル)の図で、ミニにもこれと同じモノが使用されています。
これは別名「変電コイル」とも呼びます。
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このイグニッションコイルは、簡単に言ってしまえば、中学校の時に習った「フレミングの左手の法則」「右ネジの法則」を利用して出来たものだと考えてください。
まず赤色のコイル部分(1次回路)に12V電圧の電流が流れ込んでくると、黄色のコイル部分(2次回路)にも電流が流れるようになり、その軸となる2次極芯に数十倍もの大きな電圧をもった電流が発生します。
これはコイルの巻数が多ければ多いほど発生する電圧はより大きなものになります。
これでスパークプラグで放電・着火できるくらいの電力が確保できたワケです。
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<電圧増幅した電流を点火タイミングに合わせて分配する>
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デストリビューターの回転と電力分配機構
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次に、点火コイルで作った高電圧の電流を、ピストンサイクルの点火タイミングに合わせて分配しなければなりません。
その役目を担っている部品が「デストリビューター」と呼ばれる部品です。これは略名で「デスビ」と呼ばれたりもします。
でもって‥コイツのしくみなんですが非常に単純なしくみです。
上の図を見て下さい。
ローターの中央部分の入力ポイント(接点)に点火コイルで作られた高電圧の電流が入ってきて、ローターがカムの駆動力でクルクル回ることにより、周囲の出力ポイントに電流が次々と渡されるしくみです。
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これはカムシャフト〜バルブタイミングとの精密かつ正確な連携プレーで、正確にスパークプラグに高電圧の電流が渡されるしくみになっているワケです。
その点火タイミングを下の表に記します。
ここでの点火タイミングは1番(0°)→3番(180°)→4番(360°)→2番(540°)となります。
つまり、クランクシャフトの回転に応じて点火タイミングが決まってくるワケです。
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クランクの回転
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0°〜
180°
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180°〜
360°
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360°〜
540°
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540°〜
720°
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シリンダーNo.1
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燃焼
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排気
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吸入
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圧縮
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シリンダーNo.2
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排気
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吸入
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圧縮
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燃焼
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シリンダーNo.3
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圧縮
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燃焼
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排気
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吸入
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シリンダーNo.4
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吸入
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圧縮
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燃焼
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排気
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直列4気筒のエンジンには、MINIのように「1-3-4-2型」の点火順序をとっているエンジンもありますが、実は別の点火順序の取り方もあって「1-2-4-3型」のタイプのエンジンもあります。
これはカムシャフトのカム山の形状やクランクシャフトの形状が異なっているためにこういった違いが生じているワケです。他の車種も扱う時は、混同しないよう注意が必要です。
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続きもあるよ!!
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