ジャッキアップを伴う作業を行う前に

クルマの作業で、ジャッキアップを伴う下回りの作業は大変な危険を伴うものです。
僕も昔、整備に関して素人だった頃、坂道でジャッキアップをして作業をしていて、突然ジャッキが倒れクルマの下敷きになったことがあります。
その時は、奇跡的に全くケガがなかったのでよかったのですが、クルマに携わるヒトの健康&安全あってのクルマイジりです。
ここで述べる事は安全上、大変重要なことなので、ジャッキアップ作業をするときで、特に潜る作業を行う場合は、以下の注意を必ず守ってください。

 

■ジャッキアップおよびジャッキダウン時の諸注意

●ジャッキ使用時は、ゆっくりと慎重に行う事。
●ジャッキアップ時に、クルマの体勢が崩れそうだったら、すぐに下げる事。
●2人以上で作業する時は、ジャッキ使用前に、「あげま〜す」「さげま〜す」
 といったカンジで必ず声をかけて、お互いに確認しあう事。
●ジャッキ使用時は、子供やペットを絶対にクルマに近付けない事。
●ジャッキダウンする前に、クルマの下回りに工具が落ちていないか確認する事。

 

●ジャッキアップを伴う作業を行う時は、最低でもこれだけは揃えておこう!
クルマに備付のパンタジャッキ等の簡易ジャッキは、あくまでも緊急用なので、
必ず左の写真のような「フロアジャッキ」や「ウマ」を使って作業を行う事!
パンタジャッキで下に潜るという行為は、自殺行為になります。

●フロントのジャッキアップポイント
一般的にはテンションロッドの付け根の部分がジャッキアップポイントになる。
ジャッキアップの際は、テンションロッドを曲げないように注意しよう!
変な場所にジャッキをかけると車体がヘコむ事があるので注意する事!!
(ジャッキアップポイントの詳細は下図を参照)

●リアのジャッキアップポイント
通常はサブフレームの水平面にかける
変な場所にジャッキをかけると車体がヘコむ事があるので注意する事!!
(ジャッキアップポイントの詳細は下図を参照)

ジャッキアップはゆっくりと慎重に上げること!

勢い良くジャッキアップすると、ジャッキアップポイントがずれてしまったり、ジャッキが倒れたりして、取り返しのつかない事になる場合もあるので注意する。

●ウマをかける時は
下図のジャッキアップポイントを参考にして、サブフレームを中心にジャッキアップとウマの高さ調整を交互に行って行く。
1時間以上の長時間に及ぶ作業や、クルマの下に潜る作業を行う場合は、必ずウマを使用する事。
(ジャッキアップポイントの詳細は下図を参照)

●ジャッキアップが済んだら、このようにタイヤ等をクルマの下に敷いておく
タイヤを外さない作業の場合は、スペアタイヤや中古タイヤ、ブロック等でも良い。

潜り作業においては必須事項

●ジャッキアップしないタイヤにはかならず輪止メをかける
ブロックや厚手の木材などでも代用できるので必ずかけておこう!

潜り作業においては必須事項

●ジャッキアップが完了したら
クルマを揺さぶって、ジャッキ、ウマが倒れないかどうか確認する習慣をつけよう!
また、ジャッキアップの作業の際は危険を伴うので、必ず二人以上で作業を行う事!
出来ない場合は、いつでも人を呼べる環境で作業を行う事!

 

おしまい